Bluetooth Updatesでは、Bluetoothに関する情報を専門家がわかりやすく解説します。今回は「 BlueZに関するBluetooth SIG認証 」について解説します。

BlueZは、Linuxベースシステムで動作するオープンソースのBluetoothプロトコルスタックです。使用料やメンテナンス費用は不要で、A2DPやHID、SPPなどの標準プロファイルをサポートし、特定のユースケースに応じた柔軟な利用が可能です。このような背景から、近年では、登録済のCore Controller ConfigurationにBlueZをCore Host Configurationとして組み込み、最終製品として登録しようとする製造業者が急増しています。
BlueZはオープンソースであるため、最終製品へ組み込む場合、以下の赤枠レイヤーについて、販売業者自身がBluetooth認証試験を完了させる必要があります。これまで多くのBlueZを使用した製品試験をサポートしてきましたが、経験豊かな製造業者でも苦戦するケースが見られ、一筋縄ではいかないことが多いと実感しています。

登録完了までに皆さんが乗り越えるべき4つのハードルがあります。具体的に1つずつ解説します。
第1のハードル: 必要なレイヤーがわからない。
製品の仕様によって、対応すべきレイヤーは異なります。Legacy / Classic (BR/EDR)対応か、LE対応か、あるいはDual対応かによっても異なり、対応するプロファイルによっても大きく変わります。
テュフ ラインランド ジャパンでは、製品仕様に応じた、必要なレイヤー診断、テストプラン作成支援や概算工数をお伝えします。どのレイヤーを試験すべきか迷っている場合、製品概要をお知らせください。経験豊富な専門家が診断します。
第2のハードル: ICSの整合性のエラーが解消できない/設定が決まらない
製品のICS (Interoperability Compliance Specification : 製品の機能宣言) は、Bluetooth SIGのQualification Workspace上で設定・入力を行いますが、Consistency Error (レイヤー間のICSの整合性) を完全に解消することは容易ではありません。
数十のプロジェクトを完遂してきたBQCが診断すれば、行き詰った場合でも解決策が見つかる可能性があります。エラー解消に時間を取られていませんか?専門家による診断でスムーズな登録を実現します。
第3のハードル: 試験の準備方法がわからない。
A2DP、HID、SPP などのプロファイル試験は、最終製品で実施可能です。しかし、プロトコル試験(Core Host部分)は最終製品では、ほぼ実施できません。
例えばGAP レイヤー試験は、GAP レイヤー内に留まる必要があります。しかし最終製品で試験を行うと、GAP レイヤーに留まることができず、プロファイルレイヤ ー(例A2DP)に到達してしまい、テスターから予期せぬ動作と判断され、NGになることがあります。
準備段階で行き詰っていませんか。プロトコル試験の実施方法や対向テスターの取り扱いにおいて豊富な実績を持つBQCがサポートします。

第4のハードル: Bluetooth SIGへの提出方法がわからない。
試験が完了しても、どの資料をどのようにBluetooth SIGへ提出すればよいか、わからない場合があります。テュフ ラインランド ジャパンのBQCは、適切な試験結果の収集から報告書の作成、資料提出までワンストップでサポートします。
以上、4つのハードルを取り上げましたが、実試験にあたる第3のハードル であるL2CAP、GAP、GATT などのプロトコル試験が最も困難なポイントだと感じています。
テュフ ラインランド ジャパンはBluetooth SIGよりプロトコルおよびプロファイル試験能力が正式に認定された国内唯一の試験所(BQTF: Bluetooth Qualification Test Facility)です。これまでに数十のプロジェクトを成功させた実績があり、BlueZに関する課題を抱える皆さまをサポートしています。BlueZに関してお困りの方は、ぜひご相談下さい。

お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com)
【テュフ ラインランド ジャパンに依頼する3つのメリット】
- QPRD v.3 & v4施行以降、登録サポートを行った実績多数、Bluetooth® SIG公認の経験豊富なコンサルタントがサポートします。
- テュフ ラインランド ジャパンはBluetooth® SIGより公認された試験機関 (BQTF: Bluetooth® Qualification Test Facility)です。

試験スコープは国内最大、下記の試験に対応します。
赤字のレイヤーはBQTFでの試験が必須です。
(*ChannelSoundingに対応したRFPHY4も対応しています。(国内初) )
- Bluetooth® SIG 認証と並行して、各国で必要な認証取得をワンストップでサポートします。
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Bluetooth が提供する最新技術を日本語でわかりやすく解説することはもちろん、試験についても詳しく紹介しています。
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更新日 : 11/12/2025




