本ブログでは、テュフ ラインランド ジャパンが提供する「太陽光発電所・蓄電所向け技術評価」に関する情報を、専門家がわかりやすく解説します。
今回は「系統用蓄電池 レンダー向け技術デューデリジェンス(Technical Due Diligence:TDD)」についてご紹介します。

蓄電池ビジネスの市場拡大
世界的な再生可能エネルギー導入拡大に伴い、電力の需給調整や系統安定化の手段として、バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の導入が急速に進んでいます。日本国内でも容量市場や需給調整市場の整備が進み、アグリゲーションビジネスを含む多様なビジネスモデルが拡大しています。
系統用蓄電所向け技術デューデリジェンス 評価スコープ拡大・拡充
テュフ ラインランド ジャパンは、2023年11月より「系統用蓄電池向け 技術デューデリジェンスサービス」を提供していますが、開始以来、多くのプロジェクトで採用されています。
さらに各プロジェクトのニーズに応じてサービス内容を随時拡充・拡大させており、現在は以下の内容を主なスコープとしてご提案しています。
- 立地評価および現地調査
- 騒音評価(CadnaAを用いた騒音シミュレーション)
- プロジェクトデザインおよび仕様のレビュー
- 契約レビュー(EPC契約、O&M契約、売買契約、BESS長期サービス契約 等)
- 法規制、許認可のレビュー
- アグリゲーター評価/アグリゲーター契約レビュー
- プロジェクトコスト/財務モデルレビュー
- 建設モニタリング
- 現地受入試験(SAT)の立会い/試験結果レビュー
これらに加え「レンダー向け技術デューデリジェンスレポート」として、上記以外の評価項目も柔軟に対応可能です。
デューデリジェンス(Due Diligence)とは
デューデリジェンスとは、投資や融資の判断を行う際に、事業のリスクや収益性を事前に評価・検証するプロセスです。特に金融機関や投資機関(レンダー)が融資や出資を行う際には欠かせない工程であり、不動産、再生可能エネルギー(太陽光発電・蓄電所、風力発電など)、インフラ事業など幅広い分野で実施されています。
技術デューデリジェンス(Technical Due Diligence)とは
技術デューデリジェンスは、デューデリジェンスの中でも特に技術面に焦点を当てた評価手法です。設備設計、技術仕様、契約条件、運用計画、それらのプロジェクトへの適合性を専門的に確認し、安全性・信頼性・事業継続性を総合的に判断します。これにより、建設や運用における潜在的なリスクを最小限に抑えることができます。
特に蓄電池や再生可能エネルギー発電所などのインフラ案件におけるレンダー向け技術デューデリジェンスでは、投資判断の根拠となる信頼性や長期的な事業性を確認する重要な役割を担っています。
テュフ ラインランド ジャパンの実績と強み
テュフ ラインランド ジャパンでは、太陽光発電所の計画、建設、運用の各段階における技術デューデリジェンスにおいて豊富な実績を持ち、国内外の金融、投資機関から高い信頼を得ています。
また、長年の発電所評価で培った知見と国際的な認知に加え、系統用蓄電所開発の実務経験を持つエンジニアがチームに加わり、系統用蓄電所分野においても、より包括的な技術評価を提供できる体制が整っており、プロジェクト初期計画から建設段階に至るまで幅広く対応しています。
レンダー向け技術デューデリジェンスに関する詳細や、個別案件のご相談については、ぜひお問い合わせください。
お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com)
< 太陽光発電所・蓄電所向け技術評価解説 >
太陽光発電所・蓄電所向け技術評価解説では、太陽光発電所・蓄電所に関するテュフ ラインランド ジャパンにおける評価サービスを、専門家がわかりやすく紹介します。
・金融機関、投資機関向け発電量予測報告書 ―評価解説 vol.1―
・太陽光発電所における再調達価額評価 ―評価解説 vol.2―
・屋根置き型太陽光発電設備(産業用)における安全性評価 ―評価解説 vol.3―
・反射光評価 ―評価解説 vol.4―
・蓄電所の騒音評価|BESS開発時に考慮すべき環境基準と騒音規制法の基礎知識 ―評価解説 vol.5―
・系統用蓄電池の騒音対策|騒音評価、騒音シミュレーション ―評価解説 vol.6―
・系統用蓄電池 レンダー向け技術デューデリジェンス ―太陽光発電所・蓄電所向け技術評価解説 vol.7―
・BESS Technical Due Diligence for Lenders | Solar & ESS Project Evaluation
更新日:9/8/2025

