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IEC 60335解説シリーズ その2 - 遠隔操作に関する要求事項

Posted by TUV Rheinland Japan on 2021/07/16 10:49:01
TUV Rheinland Japan

インターネットが広く普及し、スマートフォン等で遠隔操作用ソフトやアプリを使用し、操作するスマート家電が増えています。また、そのような機器の安全性を考慮した規格要求や法規制も進められています。

IEC 60335-1(家庭用及び類似電気機器-安全性―第1部:一般要求)第6版では、遠隔操作に関する定義や、リモート通信、公衆回線を介した操作などの要求事項が新たに追加されました。十分な規格解釈を行った上で、適合確認を進める必要があります。特にサイバーセキュリティについては、他分野でも導入が進んでいることから、あわせて注視が必要です。

この記事では、IEC 60335-1第6版で追加された遠隔操作などに関する要求事項をまとめています。お役に立つダウンロード資料もご用意しました。ぜひご確認ください。

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IEC 60335-1第6版で追加された遠隔操作などに関する要求事項

  1. 遠隔機能に関する定義 (3.11項)
    遠隔操作(旧版3.1.12項)、遠隔通信、および公衆回線などの定義が明確化されています。公衆回線については、例えば、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)は対象、家電製品のリモコン等に使用されている赤外線(infra-red rays)は非対象など、身近な方式について示されています。

  2. 公衆回線を介した遠隔通信 (22.62項)
    公衆回線を介した遠隔通信が、この規格への適合を損なわない構成になっているか、附属書Uなどを用いて検証されます。例えば、この規格への適合性に影響のあるパラメータ設定やタイマ設定(運転間隔の設定やヒータの通電時間設定)などを含む、ソフトウエアのダウンロードなどが対象となります。

  3. 附属書R ソフトウェア評価 (R.2.2.5及びR.2.2.9)
    遠隔通信により、ソフトウエアが、22.62項、附属書Uへの適合を損なわないよう、障害が検知できる構成が要求されています。

  4. 附属書U 公衆回線を介した遠隔通信
    データの保護、不正アクセス防止、暗号化、ソフトウエアの更新など、遠隔通信に対する要求事項がまとめられています。

◆詳細資料◆
テュフ ラインランド ジャパンの専門家が、IEC 60335-1第6版の遠隔操作に関する要求事項についての資料(※)を準備しました。
※本資料は、IEC 60335-1第5.2版、第6版をお持ちの方にご活用いただく内容となっています。

【ダウンロードフォーム】
必要事項をご記入の上、ダウンロードしてください。
「IEC 60335-1第6版の遠隔操作に関する要求事項について」(PDF) ダウンロードフォーム

IEC 60335 解説シリーズ
その1: IEC 60335-1 第6版の概要、および第5.2版からの改正点 
その2:遠隔操作関連の要求事項<--- 今回はこちら
その3:空気清浄機の規格解釈(IEC 60335-2-65)
その4:トランスの評価(IEC 60335-1 cl.24.1.2)
その5:UV試験の要求について
その6:IEC 62368-1適合電源を使用した場合の評価について

担当部門
テュフ ラインランド ジャパン株式会社 関西テクノロジーセンター(KTAC)
製品事業部 電気製品部 家電製品課
家電製品を中心に、各国法律に基づく規格適合検査を行う部門。豊富な知識や経験を有した検査官・エキスパートが多数在籍。

<参考リンク – テュフ ラインランド ジャパン 公式ブログ>
電気用品安全法解説シリーズ その1 -電気消毒器は「特定電気用品以外の電気用品」、ご存じですか?
電気用品安全法解説シリーズ その2 - 照明器具の「雑音の強さ」の見直し

IEC 62368-1:2018 - スキマ時間で理解するIEC 62368-1 第2版から第3版への変更点 - Chapter 1 : 用語編【オンデマンドセミナー】<無料>

<関連サービス – テュフ ラインランド ジャパン ウェブサイト>
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更新日 : 9/29/2023

Topics: 電気安全, tuv.communication