テュフ ラインランドはConnectivity Standards Alliance(以下、CSA)のMatter認定試験所として、認証やアライアンスに関するご質問や認証試験に関するご相談を多くいただきます。
Matter認証に関するあらゆる疑問・質問にお答えするため、認証試験に関わる専門家が、エンジニアの視点で解説するシリーズ連載(全7回)を開始します。
|
このような問題や状況を、専門家が一つ一つ紐解いていきます。シリーズ全体を読んでいただくと、つまずきポイントを回避いただけるように、順を追って説明していきます。
第5、6回は、Matter FastTrack再認証プログラムの「概要と申請プロセス」と「メリットと要件」について、2回にわけて解説します。
Matter FastTrack再認証プログラムの概要
Matter FastTrack再認証プログラム(以下、本プログラム)とは、Connectivity Standard Alliance(以下、CSA)が提供するセルフテスト方式の簡易的な認証申請プロセスです。
本プログラムを適用可能な修正範囲
- セキュリティ修正
- バグ修正
- 相互運用性向上のための修正
- 新しいMatterバージョンへの更新
ClusterやAttributeの追加など、Matter実装自体の変更には本プログラムを適用することはできません。ただし、このような場合でも本プログラムを絡めた簡易的な認証申請方法がありますので、テュフ ラインランド ジャパンにご相談ください。
申請プロセス
- CSAが提供するテストツールを用いて、自己試験で認証試験を実施
- 申請書および付属書類をCSAに提出
- CSAでの審査・承認
- 認証機器を2台、 CSA運営のインターロップラボへ送付
上記2でCSAへ提出する書類にはテストログは含まれません。ただし、テストログは5年間保存し、CSA等からの要求があればすぐに提出できる状態を維持する必要があります。
特例:重要なセキュリティ修正の場合
重要なセキュリティ修正が必要な場合、上記3のCSAの承認を待たず、2の段階でOTA(Over-The-Air)アップデートを実施可能です。
次回は「Matter FastTrack再認証プログラム ② メリットとプログラムの要件」について解説します。
シリーズ連載では、皆様から寄せられる質問の中から特に知っておくべき情報を厳選し、わかりやすくご説明していく予定です。今回の内容に関するご不明点や、具体的な認証試験に関するご質問がございましたら、以下の連絡先までお気軽にお問い合わせください。
関連情報
全7回シリーズ連載中「Matter認証プロセスを徹底解説」
- Matter認証申請の手順
- Matter認証試験の手順
- Matterの仕様書とバージョン
- 実装宣言書(PICS)と実装宣言書作成ツール(PICSツール)
- Matter FastTrack再認証プログラム(1)概要と申請プロセス ←今回
- Matter FastTrack再認証プログラム(2)メリットとプログラムの要件
スマートホーム標準規格 Matter認証試験 インタビュー
お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL:045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com)
更新日 :6/20/2025




