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わからないうちから相談していくことが、 一番の近道 ~スマートホーム標準規格 Matter認証試験 インタビュー~

Posted by TUV Rheinland Japan on 2024/10/17 18:06:58
TUV Rheinland Japan

昨今、注目度の高いスマートホーム標準規格「Matter」への参入を検討されている企業も多い中、具体的に何をすればいいのか、何から始めればいいのかで悩んでいる担当者は多いのではないでしょうか。

このたび、2023年5月にMatter認証(Matter1.0)を取得されたNature株式会社 Nature Remo nano開発担当の村田 融様、2024年5月にMatter認証(Matter1.2)を取得されたNature Remo Lapis開発担当の井田 健太様に、テュフ ラインランド ジャパンのMatter認証試験についてお話を伺いました。

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左:Nature株式会社 Nature Remo nano 開発ご担当 村田 融様
右:Nature株式会社 Nature Remo Lapis 開発ご担当 井田 健太様

 

テュフ ラインランド ジャパンを選ばれた理由を教えていただけますか。

村田様  Nature Remo nanoの時は、Matter規格がリリースされた直後だったため、当時は認証試験所の選択肢がほとんどありませんでした。その中で知っている会社としてテュフ ラインランド ジャパンがあり、自然と相談する流れになりました。当時は、不明な点が多かったのですが、テュフ ラインランド ジャパンからアドバイスや情報提供を受けながら進めて、なんとか乗り越えました。認証取得を目指して、一緒に考えていただいた初回の経験があったので、二回目(Nature Remo Lapis)の試験を検討する際も、わざわざ他の試験所に変える必要はないと感じました。自然とテュフ ラインランド ジャパンにお願いする流れでした。

認証試験を実際に受けてみていかがでしたか?

村田様  Nature Remo nanoの時は、最終日まで本当にテストに適合するか不安を抱えながら進めていました。一つのテストケースでテストハーネスが正しく動かず苦労し、結局最終日にようやく動きました。二回目(Nature Remo Lapis)の試験は、一日前倒しで終了したので、非常に順調だった印象です。この一年間でCSAから提供される試験ツールも進化し、テストする側も受ける側も理解度が高まり、スムーズに進行したのだと思います。

井田様  Matter1.2になって、以前より改善されたようですが、まだまだ大変さは残っていますね。

 

認証登録で苦労したことがあったら教えていただけますか。TUV-Rheinland-JP-Matter-Reference01-Image

井田様  Nature Remo Lapisは試験が終わってからの手続きのほうが大変でした。Nature Remo nanoの時は、CSAへの最終的な認証申請から認証発行まで二週間程度かかったので、今回も同じくらいの期間を想定していました。その間、何の返答もなかったので、もうすぐ完了かなと思っていたところ、突然CSAから質問が来て驚きました。最終的には三週間程度かかりましたが、テュフ ラインランド ジャパンからもCSAへフォローアップをしていただき、非常に助かりました。

 

テュフ ラインランド ジャパンを選んで良かったことがあれば教えてください。

村田様  開発スケジュールの都合上、非常に短期間で認証を取らなければならないという状況でしたが、テュフ ライン

ランド ジャパンは何とか調整してくれました。直近の予約が取れなかったり、断られることが多い中で、こちらの都合に合わせて調整しようとしてくれる姿勢は非常にありがたかったです。また、認証試験の実行範囲を超えて、情報提供や認証登録の際のコミュニケーション支援をしてもらえたことも大変助かりました。

井田様  Nature Remo Lapisの認証時の最後のCSAへのフォローは、生産ラインと再調整するかしないかのタイミングでしたので、非常に助かりました。

 

Matterは市場でどのように成長して行くと考えられていますか。

井田様  Matterの成長が止まることはないと思っています。多くの企業が参加しているので、Matterがスマートホームの標準となり、対応しない製品の競争力が低下する時代が来ると考えています。

村田様  Matterの普及は進むと思いますが、必須要件になるタイミングを予測するのは難しいですね。

 

Matterのリリースから二年経とうとしていますが、国内外の状況はどう変わりましたか?TUV-Rheinland-JP-Matter-Reference02-Image

村田様  JIG*を作ろうという動きが出てきたことからも、皆が様子を見始めていると感じています。お互いに刺激し合い、一緒にこんなことをやってみようという話が出てくれば面白いなと思っています。ただ、Matter対応デバイスが海外から国内にあまり入ってきていないのが少し残念でした。

*JIG: Japan Interest Group の略。Connectivity Standards Alliance (CSA)が日本国内でのMatterおよびAliroの市場開拓、普及を目的として設立した組織。テュフ ラインランド ジャパンは同グループ創設メンバーとして参画しています。

 

最後にMatter認証を検討されている企業の方にアドバイスやメッセージがあれば教えてください。

村田様  試験機関を決めていない段階では、規格をインターネットで調べることから始めます。以前より、CSA会員にならなくても収集できる情報範囲は増えていると思いますが、具体的な認証の流れや時期がわかりにくいと思います。Nature Remo Lapis の試験の際、テュフ ラインランド ジャパンが提供してくれた認証プロセスの資料が、非常にわかりやすかったです。単独ではNature Remo nanoの認証を取れる気がしなかったですし、一緒に認証を通すために協力してもらっていると感じました。規格を理解してから相談するよりも、わからないうちからテュフ ラインランド ジャパンに相談していくほうが、一番近道だと感じています。

井田様  技術的な内容は、ドキュメントを読むしかありませんが、認証プロセスに関しては、テュフ ラインランド ジャパンに早めに相談することをお勧めします。

 

村田様・井田様、本日はお時間をいただきありがとうございました。


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更新日 :10/17/2024

 

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