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創立40周年記念連載「お客様とともに」その1 | 社員インタビュー | バブル崩壊の1991年に来日。滞在が30年を超えたそのワケは

Posted by TUV Rheinland Japan on 2023/04/19 11:43:08
TUV Rheinland Japan

テュフ ラインランド ジャパンは、2023年3月、創立40周年を迎えました。tuv.communicationでは、社員へのインタビュー、寄稿を通して、お客様に支えられて歩んだ40年を振り返ります。

第1回目となる今回は、30年以上にわたり、圧力機器・材料の検査に携わってきた、インダストリー&サイバーセキュリティ事業部 圧力機器部 シニアプロジェクトエンジニアのマイク・ハーグルのインタビューをお届けします。日本滞在3年の予定が、30年以上に・・・。

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― ― ― テュフ ラインランド ジャパンに入社した当時のことを教えてください。

私は1991年に入社しました。ベルリンの壁崩壊から2年後のことです。ドイツの自動車メーカーで働いていましたが、新たな挑戦を考えている時に、縁あってテュフ ラインランド ジャパンで働くことになりました。日本に来たことはありませんでしたが、友人もおり、不安よりも楽しみや期待の方が大きかったです。

― ― ― まだ本社が東京の時代ですね。

当時、オフィスは南青山にありました(*1)。社員は50名もおらず、半数はドイツ人だったのではないでしょうか(*2)。また、日本人もドイツ語を話せる社員がほとんどでした。週末はサッカーをしたり、社員同士のプライベートな交流も多く、アットホームな雰囲気でした(*3)。

― ― ― 入社当時から圧力機器の検査を担当していましたか?

はい、私は、圧力機器の検査員として、まず1年間日本で研修を受けました。その後半年間ケルン(ドイツ)で研修を受け、ノルトライン=ヴェストファーレン州当局より検査官資格を取得しました。

TUV-Rheinland-JP-tuvcom40th-3-Image   お客様とともに。右から3番目がハーグル(1991年) 

ドイツへ圧力機器・材料を輸出する日本企業をサポートする私のチームは、まだ3人ほどの小さなチームでした(*4)。その頃eメールはありませんでしたので、電話、Fax、郵送がコミュニケーション手段で、ドイツで認証書を発行してもらうために、大量のファイルを航空便でやり取りしていました。

― ― ― 日本ではバブル崩壊が。

私は日本のバブル崩壊の年、1991年に来日しました。日本での1年間の研修期間中はまだバブルの余韻が残っていましたが、その後1993年初めに半年間のドイツ研修から戻ると、バブル崩壊の影響が大きくなっていました。私は、「日本の空気が変わった」ことを「肌」で感じました。それは今でも鮮明に覚えています。当社も日本のバブル崩壊の影響を受け、海外オフィスに転勤したメンバーもいます。

バブル崩壊の影響を受ける前は、金額の話もそこそこに、契約書ではなく固い握手をかわし、プロジェクトをスタートすることがしばしばありましたが、以後、見積書、契約書なしでプロジェクトを始めることはなくなりました。

― ― ― 2000年にPEDが始まりました。

来日して数年間は、まだ PED(Pressure Equipment Directive、欧州圧力機器指令)はなく、欧州各国が独自の要求事項を持っていました。日本のメーカーはドイツへ輸出するために、ドイツの要求事項に沿った検査を受け、認証を取得する必要がありました。その後2000年(*5)にPEDが施行され、CEマーキングが始まり、要求事項や認証は、国レベルではなく、欧州レベルになりました。

― ― ― 適切なタイミングで、お客様とコミュニケーションを。

お客様には、適切なタイミングで、プロジェクトの工程や、必要書類などをお伝えしています。このタイミングで、お客様がかかえる懸念事項もクリアにしていただけるよう努めています。お客様と理解しあうことで、プロジェクトが円滑に進みます。

お客様とは、仕事を離れて、時間を過ごすこともありました。楽しい思い出です。

― ― ― 日本で圧力機器の検査・監査に従事しはじめてから30年以上が経ちました。

日本のお客様は、とても入念に、検査・監査の準備をしてくださいます。ハイレベルな知識、技術をお持ちで、私たち検査員は、スムーズに検査・監査を進めることができます。皆さん、プロフェッショナルで、そしてとても協力的で、お客様との関係は心地よいものです。この日本のお客様との関係性が、私が30年以上も日本で仕事をしている理由のひとつです。

30年前、自分で日本を選んだわけではありませんでしたが、あの時、縁があったのが日本で良かったと思っています。

― ― ― この先のテュフ ラインランド ジャパンをどのように想像していますか?

AIの活用がますます進み、私たちのプロジェクトにかかわるツールも変わってくるでしょうし、AIが検査・監査に役立つようになるでしょう。

この先も、高いレベルの安全性を保つために、検査、監査が重要なことは変わりません。私たちは、お客様とともに、世の中の安全を支えていく企業であり続けます。

*1:1993年に南青山から新横浜へ本社移転
*2:現在は、25の国・地域から、450名の社員が在籍
*3:現在も、社員企画の小規模イベントや、地域ごとのサマーパーティなど、社員同士の交流が続く(コロナ禍では中止)
*4:現在のインダストリー&サイバーセキュリティ事業部では、20名を超える社員が業務に従事
*5:2年間の移行期間を経て、2002年よりPEDへの適合が必須に

マイク・ハーグル (Mike Hagl)TUV-Rheinland-JP-tuvcom40th-2-Image
テュフ ラインランド ジャパン株式会社
インダストリー&サイバーセキュリティ事業部  圧力機器部  圧力機器・材料
シニア プロジェクト エンジニア
PED検査員、PED監査員

1991年、テュフ ラインランド ジャパン入社。30年以上にわたり、圧力機器・材料の検査・監査に従事。高度な専門知識と長年の経験を有し、現在はエンジニア研修の講師も担当する。日本以外のアジア各国での検査・監査も多数。コロナ禍ではリモート監査を実施。

 

創立40周年記念連載「お客様とともに」

その2 | 社員による寄稿 | 次世代につなぐ製品安全の世界 × ガールズデー
その3 | 社員インタビュー | お客様の考えを聞くことが、今の自分の大切な要素に
その4 | 社員インタビュー | お客様からの一本の電話がサービス開始のきっかけにも
その5 | 社員インタビュー | 40年後もお客様に必要とされるパートナーとして

 

お問い合わせ:マーケティング部(E-Mail: pr@jpn.tuv.com

更新日 : 12/08/2023

Topics: tuv.communication