総務省の報道資料から、開発・設計担当者にぜひ知っていただきたい電波法情報をピックアップし、専門家が徹底解説します。
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総務省は2024年11月12日発表の報道資料で、情報通信審議会から平成14年9月30日付け諮問第2009号「小電力の無線システムの高度化に必要な技術的条件」のうち「433MHz帯タイヤ空気圧モニタ及びリモートキーレスエントリに係る技術的条件」について一部答申を受けたと公示しました。 出展元・参照リンク(総務省):報道資料|「小電力の無線システムの高度化に必要な技術的条件」 のうち「433MHz帯タイヤ空気圧モニタ及びリモートキーレスエントリに係る技術的条件」 ー情報通信審議会からの一部答申ー (soumu.go.jp) |
今回の一部答申は日本における433 MHz 帯の無線システムの技術的条件について言及しています。
特に、タイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)およびリモートキーレスエントリー(RKE)に関する仕様が定められています。アマチュア無線や国際輸送タグシステムとの干渉を最小限に抑え、国際的な技術基準に整合する内容となっています。
一部答申の主な内容
- 433 MHz 帯の用途:
国際周波数協調の観点から日本でもTPMSとRKEシステムに433 MHzの割り当てが進められています。これらは主に自動車に搭載され、タイヤ空気圧の監視や車両管理機能に関するデータ送信を自動的に行います。
- 一般的な技術要件:
通信方式 : 単向通信方式と単信・複信方式が許可されています。
周波数帯 : 433.795 MHz〜434.045 MHzの範囲で、中心周波数は433.92 MHzです。
空中線電力 : 諸外国の基準に合わせ、空中線電力は1mW以下に制限されています。
- 干渉防止の制限:
送信時間 : 1時間あたり360秒以下に制限され、周期的な送信の場合は1秒以内で停止し、1ミリ秒以上の休止時間を設定します。
混信防止機能 : 他のシステムと混信しないように識別符号を利用します。
- 変調方式とキャリアセンス:
変調方式には制限がありません。低出力のため、キャリアセンス機能は不要です。
- 占有周波数帯域幅と不要発射の許容値
占有周波数帯幅 : 許容値は250kHzに制限されています。
不要発射の強度 : 使用周波数帯(指定周波数帯)の外側をスプリアス領域とし、その強度の許容値が規定されています。
- 測定方法:
測定場所の条件: 反射を抑えた電波暗室の使用などが詳述されています。
試験機器の条件: ケーブルや空中線の影響を考慮し、最大の放射条件を特定して測定します。また、タイヤ空気圧モニタリングシステムの場合は、タイヤ等に取り付けない状態で測定します。
より詳しい条件等は総務省 報道資料をご確認下さい。
諮問第 2009 号「小電力の無線システムの高度化に必要な技術的条件」(平成14 年9月30日諮問)
これらの省令案が公示される際は、本ブログで、ご報告いたします。
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更新日 :3/9/2025