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日本における環境マネジメントシステム規格 ISO 14001の動向 (3/3)

Posted by TUV Rheinland Japan on 2017/08/28 17:15:09
TUV Rheinland Japan

The article first appeared on japanindustrynews.com.
shutterstock_364914206.jpgPhoto credit: CHOATphotographer/ Shutterstock.com
序文

1996年に環境マネジメントシステム規格であるISO 14001が発行されてから20年が経過した現在、日本国内の認証件数は25,000件を超えています。これは国別の認証件数としては中国に次いで世界第2位の数字であり、環境マネジメントシステムが日本において十分根付いていることを証明しています。

認証件数は2009年の39,556件をピークに減少傾向にありましたが、2013年以降増加に転じ現在に至っています。
今後の環境マネジメントシステムのありかた

過去20年にわたり、日本の企業ではISO 14001に基づく環境活動を実施し成果を上げてきました。工場でのエネルギー消費量や廃棄物を削減し、化学物質の管理を厳密に行いました。また、法規制等要求事項への順守も重大な課題と捉え対策を講じました。

shutterstock_310299593.jpg Photo credit: Olivier Le Moal/ Shutterstock.com

今後さらに組織の環境マネジメントを発展させていくためには何が必要でしょうか。それは、工場などサイト単位での環境活動という視点から、全社的かつ経営的な視点へと移行することです。ISO 14001:2015では、新たな要求事項として「環境方針・目標と組織の戦略的な方向性の両立」が加わり、環境マネジメントを経営マネジメントの一部として捉えていくことを要求しています。環境に関するリスクが経営のリスクにつながり、また、環境への適切な対応が組織の成長につながることを認識することが必要です。

従来の環境汚染の予防から組織の成長戦略へ、環境マネジメントは大きな転換点を迎えています。

 
前の記事へのリンク:
日本における環境マネジメントシステム規格 ISO 14001の動向(1/3)
日本における環境マネジメントシステム規格 ISO 14001の動向(2/3)

Japan Industry News 2017年4月掲載記事の日本語訳です。

Topics: マネジメントシステム