REACH付属書XVII マイクロプラスチックの制限に関する提案 | EU

欧州委員会は、ECHAの報告書と委員会の共同意見に基づき規則案を作成しました^*1。最初の草案は2022年8月に公表され、REACH委員会でのEU加盟国との協議を経て、加盟国は2023年4月、欧州委員会の現行案に賛成票を投じました。^*2

この制限が採択される前に、欧州議会と理事会で検討がなされます。規則が公表されれば、数ヶ月以内に発効されますが、いくつかの要求事項は発効後ただちに施行されます。その他の適用については経過措置期間が設けられ、場合によっては数年に及ぶこともあります。

現在の草案では、0.01％以上のマイクロプラスチックは、単体または混合物として上市することはできません。これは、0.1μm～5mm、または0.3μm～15mmの長手方向の粒子／繊維（長さと直径の比が > 3）のプラスチックの粒子を指します。

▰ 適用範囲内 ▰

液体／ジェルとプラスチック粒子またはプラスチック粒子を含む混合物が影響を受けます。以下はその例です。

マイクロビーズ入り化粧品（研磨剤、例えば剥離、研磨、洗浄用）
他のマイクロプラスチックを含む化粧品：「リーブオン」化粧品は6年、「リンスオフ」化粧品は4年の移行期間
振りかけるためのグリッターパウダー
クレヨン、ジェルペン、グリッター入りチョーク
グリッター入りフィンガーペイント
グリッター入りスライム
ポリスチレンビーズまたは直径 < 5mmのポリマー製ビーズ
乾燥時の直径が < 5mmのウォータービーズ（高吸水性ポリマー）

金属粉（アルミニウム、...）もグリッター効果のために使用できることにご留意ください。これは適用範囲外です。

▰ 適用除外 ▰

天然ポリマー、例えばセルロース
グリッターとしての生分解性ポリマー（対応する試験方法は付属書に記載。これらの試験には数ヶ月かかることもあります）。
水溶性ポリマー
マイクロプラスチックが技術的手段によって保持され、使用中に環境に放出されない場合。例えば、おもちゃやシートクッションにEPSビーズを充填する場合。
マイクロプラスチックが使用中にマイクロプラスチックでなくなるような変化をする場合。例えば、プラスチック粒子でできた造形用粘土をオーブンで溶かすと、最終的な形状はもはや規制の意味でのマイクロプラスチックではなくなる。
マイクロプラスチックが最終使用中に固形マトリックスに恒久的に組み込まれる場合。
これは例えば、私たちの判断では、グリッター入りの接着剤や、グリッターマニキュアが固まって水溶性でなくなったものなどです。

その他の適用除外については、規則案の本文中に特定の用途や状況について記載されています。

マイクロプラスチック禁止規則案

▰ 対象外 ▰

製品に含まれるマイクロプラスチック、例えばグリッターやスパンコールが付いた衣服、グリッターでペイントされたクリスマス用オーナメントやグリッター粒子が付いたその他の製品は、規制草案の文面の現在の理解によれば規制対象外です。それらはREACHの意味での物質や混合物ではありません（ガイドラインを通じて導入される可能性のある他の見解が実際に存在することに留意すべきです）。私たちの意見では、これはプラスチック製の小さな製品（< 5mm）、例えば、ひも通し用のビーズ、紙吹雪のような星や雪の結晶など、ホイルの型抜きをしたものにも適用されます。

📣どの混合物にマイクロプラスチックが含まれているか確認してください。上述したように、代替ポリマー（天然、水溶性、生分解性）や金属粉でも同等の効果が得られるものがあります。

注）この記事は日本語の参考訳です。こちらの英語が原文です。疑問点等については原文を参照ください。

*1) https://echa.europa.eu/fr/registry-of-restriction-intentions/-/dislist/details/0b0236e18244cd73

*2) https://echa.europa.eu/documents/10162/05bd96e3-b969-0a7c-c6d0-441182893720

https://ec.europa.eu/transparency/comitology-register/screen/documents/083921/1/consult?lang=en

Image by <a href="https://www.freepik.com/free-photo/small-plastic-pieces-spoon_7541005.htm#query=microplastic&position=12&from_view=search&track=sph">Freepik</a>

REACH付属書XVII マイクロプラスチックの制限に関する提案 | EU | 国際規制情報