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医療機器課メディカルブログ第54号 医療機器の生物学的評価

Posted by TUV Rheinland Japan on 2018/09/06 10:00:00
TUV Rheinland Japan

2018年9月6日号

先月8月に新しいISO 10993-1:2018 Ed.5「医療機器の生物学的評価」 が発行されました。
この規格で生体適合性へのアプローチが変わりました。

発行されている科学的データや物理科学特性、イン・ビトロ(非侵襲性体外)試験による結果、または動物を用いた試験は差分を埋めるためのみ行われた試験結果、などの審査というアプローチに変わっています。

主な変更点:

  • 附属書Aが改訂されました。リスクアセスメントのために必要な不可欠な情報と、既存データの使用、または結論を特定した追加試験、または試験を省くための論理的根拠、のどれかを通じ結論づけるための新しい表「生物学のリスクアセスメントが行き着く結論」
  • 付録B 現在「リスクマネージメントプロセス内の生物学的評価実施のガイダンス」にISO/TR 15499:2016が含まれました。
  • 短時間接触(1分未満接触)機器を評価するための新しいアプローチが追加されました。
  • 非接触機器、ナノ素材、吸収材、および呼吸用ガス経路の評価についての追加情報が追加されました。
    リスク分析においては、知識を持ち、かつ経験のある専門化により生物学的評価は事前に計画されなければならない(生物学的評価計画書)、そして実施され書面化されなければならない(生物学的評価レポート)とあります。

化学特性から来るデータは、更なる試験の必要性を明確にするため毒物学観点から評価すべき、となっています。 

(著:伊藤亜紀)

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Topics: 医療機器