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包装材料のための新しい環境関連ラベリングの義務化 | イタリア | 国際規制情報

Posted by TUV Rheinland Japan on 2021/08/25 12:12:20
TUV Rheinland Japan

イタリアの包装材の材料表示規則を発効

包装材の材料表示に関するイタリアの規則が、2020年9月に発効されました。この規則は、包装材の材料表示および環境ラベル添付が法律により義務化されたもので、以下で説明する2つの政令(Decreto)が関連しています。また、1994年に制定された包装材および包装材廃棄物に関するEU指令94/62/ECを基本としています。EU指令94/62/EC第8条では、「材料の識別および分類のためのラベリング」は、以前の形式(97/129/CE)を踏襲するとしています。

Italian_package label

基盤となる2つの政令

  • 立法令第116/2020号
  • 政令第183/2020号(法律第21/2021号)

立法令第116/2020号
第3条第3項-ポイントcでは、「製造者は、包装の識別および分類のために、欧州決定97/129/CEに従って使用される包装材の性質を示さなければならない」と規定しています。
第3条第3項によると、生産者はすべての包装(一次、二次、三次)に、Decision 97/129/ECに規定されている英数字のコードを表示しなければなりません。また、UNI EN ISO 14021で言及されている記号や略語、環境ラベルは任意です。(例:包装がリサイクル可能であることや、二次原料から作られていることを示すために使用されるメビウスの輪)

表示に関する注意点

  • Decision 129/1997に特定のポリマーの識別コードが含まれていない場合、以下の規格を識別のために適用します。
    UNI 1043-1:Decision 129/1997に含まれていないプラスチック
    UNI 10667-1:再生ポリマー
    UNI 11469:多層プラスチック
  • 包装の環境品質に関する付加的な自主的情報を提供する場合(銘板、シンボル/ピクトグラム、その他類似のメッセージ、環境主張)、UNI EN 14021を参照してください。
  • フォントサイズは、1.2mm以上でなければなりません(x-heightを参照)。包装の最大表面の面積が80cm2未満の場合は、フォントサイズのx-heightは0.9mm以上でなければなりません。
  • デザインと色の観点では、強制的な規定はありません。CONAI(イタリア・パッケージング・コンソーシアム)は、UNI 11686規格の「廃棄物の視覚的要素」に基づいて使用することを提案しています。UNI 11686規格は、次のカラーコードを規定しています:青は紙、茶は有機廃棄物、黄はプラスチック、ターコイズは金属、緑はガラス、グレーは未分別の廃棄物。

政令第183/2020号(法律第21/2021号)
Decree No 183/2020は2021年12月31日に発効します。第15条(6)では、関連するUNI規格(Ente Nazionale Italiano di Unificazione = UNIが発行するイタリアの規格)に準拠して包装材を表示する義務が、2021年12月31日まで延期されることが規定されています。

消費者向けのパッケージには、廃棄物の分別回収(回収、再利用、回収、パッケージのリサイクル)のための適切な消費者向け説明書を添付する必要があります。
  1. a) パッケージの種類(例:ボトル)
  2. b) 英数字のコードからは必ずしも明確に認識できない包装材を、消費者が正しく認識できるようにするための、材料名の完全表記(例:プラスチック(PET 1))
  3. c) 回収のヒント(例:分別回収です。お住まいの自治体のガイドラインをご確認ください。)
以下は、必須項目を表示したラベルの一例です。

包装の種類(1)、包装材の識別コード(2)、材料の種類(3)、廃棄に関する情報(4)、および消費者が効率的に廃棄物を分別するのに役立つと思われるその他の任意の情報(5)

label sample

▪ 本規則には、小型包装に対する免除は含まれていません。
▪ ラベルの内容は、当該包装システムで可能であれば、包装に直接貼付/印刷/エンボス加工するか、別の媒体に貼付します。

[まとめ]
包装に使用されている材料の性質についての情報提供は、2020年9月26日から義務となっていますが、UNI規格に準拠した包装の表示義務は2021年12月31まで延期されています。

 

ガイドラインの活用

2021年2月17日、CONAIは、パッケージの環境ラベル義務に関する有用なガイドラインとFAQを掲載したオンライン・プラットフォーム「e-tichetta」を立ち上げました。このプラットフォームは、環境法(Legislative Decree 152/2006)が改正され、パッケージに環境ラベルを貼る義務が導入されたことを受けて、企業がラベリング要件を理解するのに役立つことを目的としています。

[お役立ちリンク]
自主的な環境ラベルのためのガイドライン [イタリア語・英語] :環境ラベルの作成に必要なすべての情報を確認できます。
e-tichetta [イタリア語・英語] :有用な技術的参考資料として規格の共通の解釈を提案しています。また、ガイドラインでは、さまざまな製品のパッケージについて、多くの例が示されています(例:プラスチックキャップ付きのスプレーキャニスター等)。*ご利用には、登録が必要です。

(注意)イタリアで要求されているラベリングが、他のEU諸国でも販売されるパッケージにどの程度使用できるかを確認することをお勧めします。スペイン、スロベニア、ポルトガルなどにも同様の表示規制があります。

 

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更新日 : 8/25/2021

Topics: 国際規制情報, tuv.communication, 化学物質, 製品安全, 海外規制