ISO 45001に基づく労働安全衛生マネジメントシステムでコロナ禍における企業経営をサポート
労働安全衛生マネジメントシステムを導入している企業は、新型コロナウイルスのパンデミックがもたらす課題にも、的確に対応することが可能です。労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO 45001は、コロナ禍における労働安全衛生の保護において、迅速かつ組織的なアプローチで効果を発揮します。これは従業員、顧客、請負者などすべての人々の安全が向上することを意味します。「ISO 45001は新型コロナウイルスのパンデミックを対象として策定された規格ではありませんが、このような危機に対応するための基礎を形成するうえで、非常に優れた効果を発揮します」とテュフ ラインランドのISO 45001担当責任者アンヤ・エールスは述べています。
教育訓練とコミュニケーションの必要性
ISO 45001の認証を取得するためには、危機に対応できる十分な資源を確保することに加えて、従業員の教育訓練を実施し、社内コミュニケーションを円滑にする必要があります。「今回のようなパンデミックにおいて、これは非常に有用です。コミュニケーションツールやプロセスの導入に加えて、従業員の教育訓練がすでに実施されていれば、パンデミックに特化した教育訓練やコロナ対策に関するコミュニケーションをより迅速かつ効率的に行うことができます」とエールスは述べます。また、ISO 45001では、請負者、来訪者、その他すべての関係者に対して労働安全問題を周知させることを定めています。労働安全問題の周知は、新型コロナウイルスに対する予防的対策に不可欠です。
上記に加え、ISO 45001では、安全衛生の観点から労働環境の改善を行うことを企業に要求しています。企業は、監督官庁、従業員代表、下請業者など、労働安全問題に関連する利害関係者を明確にすることが求められます。ISO 45001に準拠したマネジメントシステムを導入することによって、利害関係者と定期的に情報交換を行い、例外的な事例が発生した場合でもシームレスにフォローアップを行うことが可能です。
経営陣が従業員の健康保護に責任を負う
ISO 45001では、トップマネジメントに対して従業員の健康保護に関与し、責任を持つことを要求しています。「このような危機的な状況においては、経営陣がコミットメントを示すことが何より重要です。経営陣には従業員の健康を守るだけでなく、確実に事業を継続させることも求められます。確固としたマネジメントシステムを導入している企業の経営陣は、その責任を十分に認識しています」とエールスは述べています。
ISO 45001では、従業員の参加も重要とされています。そのため、同規格に準拠するマネジメントシステムを導入している企業は、労働安全問題を解決する取り組みへの参加を促進する適切な仕組みをすでに構築していることになります。このような仕組みが構築されているため、従業員に支持されるパンデミック対策を迅速に行うことが可能となります。また、ISO 45001の導入により、労働安全上の課題に対する責任者を明確にすることができます。「力量について長時間議論を行うことなく、迅速に対応することが可能です」とエールスは述べています。
<参考リンク – テュフ ラインランド ジャパン ウェブサイト>
ISO 45001労働安全衛生
<参考リンク – テュフ ラインランド ジャパン 公式ブログ>
ISOは経営ツール - ISO 45001は労働安全衛生に対する姿勢を社会に示すマネジメントシステム
お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com)
更新日 : 3/30/2021