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ISOは経営ツール - ISO 45001は労働安全衛生に対する姿勢を社会に示すマネジメントシステム

Posted by TUV Rheinland Japan on 2020/05/20 14:00:42
TUV Rheinland Japan

ISOを経営ツールとしてとらえていますか。分かりやすく実践的で無駄のない仕組みを構築し、経営に役立つシステムとするか、その逆で経営の重荷となるシステムとなるか、ISOに対する取組み方でその成果に大きな差が生じます。ISOを上手く利用し、経営に役立てましょう。

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1. ISO 45001は労働安全衛生に対する姿勢を、企業が社員と社会に示すうえで有効なマネジメントシステム規格です。
近年、労働安全衛生に力を入れる企業が増えています。労働災害を発生させると、刑事責任、民事責任、行政上の責任、社会的責任などが問われる可能性があり、企業価値を大きく下げます。労働人口の減少から企業が労働者から選別される時代であり、このような時代背景では、場合によっては経営が立ち行かなくなることも考えられます。ISO 45001を取得し、労働安全衛生に取り組む姿勢は、社員と社会からの信頼を高め、企業の価値向上へとつながっていくでしょう。

2. ISO 45001の考え方をよく理解し、実践的な労働安全衛⽣システムを構築しましょう。
ISO 45001は、社員や協力会社などで働く人たちの、仕事に関連するケガや病気を防ぐためのマネジメントシステムです。システムの目的は、

  1. 労働安全衛生パフォーマンスの継続的な改善
  2. 法的要求事項及びその他の要求事項を満たすこと
  3. 労働安全衛生目標の達成

とされており、言い換えれば「職場環境を改善することや関係法令を順守するなどして、労働に関連する負傷および疾病を防止し、安全で健康的な職場を提供する」ことにあるといえるでしょう。

9001、14001も含めてISOは経営ツールです。経営ツールに無理やムダ、企業への過大な負担があってはいけません。ISO規格の意図をよく理解し実践的なシステムを構築することが、経営に役立つISO構築への早道と言えるでしょう。

3. ISO 45001規格の概要

サイクル 項番 名称  概要
--- 適用範囲 ISO 45001の対象。
--- 2 引用規格  参照する引用規格はない。
--- 3 用語及び定義 用語の説明。
Plan 4 組織の状況 組織の状況を整理(4.1~4.4)
(1) 組織のあるべき姿を明確にし、取り巻く状況(外部・内部からの課題、働く人や利害関係者からのニーズや期待)を決める。
(2) そのうえで、ISO 45001を組織のどの範囲で構築するか(適用範囲)を決める。
Plan 5 リーダーシップ及び働く人の参加 経営者はリーダーシップを発揮し説明責任を果たす(5.1~5.4)
(1) 労働に関する負傷や疾病を防止し安全で健康的な職場と活動を提供することに対し、経営者が説明責任を持つ。
(2) 働く人をシステムに参加させ、責任権限を定める。
Plan 6 計画 計画をつくる(6.1~6.2)
(1) 危険源を抽出し、リスクレベルを評価する。
(2) 法的及びその他の要求事項を明確にする。
(3) リスクを管理する手順を決める。
Plan 7 支援 支援体制を整備する(7.1~7.5)
(1) 組織内の資源、人々の力量や教育訓練体制、コミュニケーションの方法などを含む支援体制を整備する。
(2) これらを組織内の人々が共有し、必要な事項について文書化する。
Do 8 運用 運用するための計画や手順を整える(8.1~8.7)
(1) 危険源及び労働安全衛生リスクに対して、実際にシステムを運用できるように、具体的な計画や手順等の運用方法を整備する。
(2) 運用中に変更が発生した場合に、危険源及び労働安全衛生リスクに影響がないかどうかを確認する。
(3) 社内の作業者だけでなく、請負者、外部委託先の管理も考慮する。
(4) 緊急事態へのプロセスを管理する。
Check 9 パフォーマンス評価 評価する(9.1~9.3)
(1) 労働安全衛生リスクを管理する過程(プロセス)に問題がなかったかどうかを、指標を決めて評価できるようにする。
(2) 法的要求事項の順守状況を評価する。
(3) それらの結果を経営者に報告し、経営者は改善事項を指示し、プロセスを見直す。
Check 10 改善 改善する(10.1~10.3)
(1) トラブルの処置法と是正処置について決める。
(2) システムを継続的に改善していく仕組みを作り、最適化していく。
(3) 実際に発生したトラブルだけでなく、インシデントも管理対象とする(予防処置的要素を含む)。


4. テュフ ラインランド ジャパンは、下記の活動を通して皆さまのビジネスをサポートします。

  • 各種セミナーの提供
    ISO 45001規格解釈セミナーでは、規格要求事項のポイントと労働安全衛生関連法について解説します。また、内部監査に必要とされる技術や心得をポイントを押さえながら説明します。
    ※2020年5月現在、オンサイトセミナーの開催を中止しています。
  • 労働安全衛生診断の提供
    経験豊富なエキスパートが、労働安全衛生における御社の現在地を診断します。工場内での診断に、組織のご担当者に同行いただくことも可能です。
  • ISO審査の提供
    経営に役立つ、実践的かつ効率的な審査をこころがけています。審査を通じ、皆さまのビジネスをサポートします

審査~登録までの流れ
(1)申請、(1)文書審査、(3)第1段階審査、(4)第2段階審査、(5)審査結果のレビュー、(6)判定、(7)認証登録、(8)維持(サーベイランス審査)更新(再認証審査)
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<参考リンク – テュフ ラインランド ジャパン ウェブサイト>
ISO 45001労働安全衛生

お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com

更新日 : 3/30/2021

Topics: 労働安全, マネジメントシステム, tuv.communication, ISO 45001