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韓国 KCsマークおよびKCマークについて | 産業機器に対する韓国の規制

Posted by TUV Rheinland Japan on 2012/12/03 17:04:00
TUV Rheinland Japan

産業機器への規制範囲拡大

現在、韓国に輸出される産業機器に関する規制として、韓国産業安全公団(KOSHA)が管轄している任意認証制度(Sマーク)と強制認証制度(KCsマーク)があります。この中で韓国産業安全保健法第35条に基づく「自律安全確認申告」の対象機器が、2012年6月の施行規則改訂により大幅に拡大されました。2013年3月1日からは、新たな対象機器範囲で自律安全確認申告義務制度が施行されます。

1. KCsマークについて

従来の制度と拡大範囲については、下表をご参照ください。

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認証スキーム 対象製品 種類 法的根拠
KCsマーク 1) 強制認証
危険機械・器具 (11品目;プレス機・せん断機・圧力容器・射出成型機など)
保護具・防護装置

2) 自律安全確認申告
>> 2013年3月1日より適応品目拡大
義務
(KOSHAが認証)
産業安全保健法
第34条1~3項および第35条
Sマーク 産業機械・機器全般およびそれらに使用する部品類 任意
(テュフ ラインランド
ジャパンにて審査代行可能)
同上
第34条4項

 

2013年3月1日より、「自律安全確認申告」対象機器となる製品は、産業用機械・器具(23品目)、防護装置(8品目)、保護具(3品目)です。対象製品は、韓国の安全要求に関する適合性を自社で評価・確認し(自律安全確認)、KOSHAへ申告しなければなりません。

産業用機械・器具(10項目 23品目)

  1. 研削盤または研磨機
  2. 産業用ロボット
  3. 混合機
  4. 破砕機または粉砕機
  5. 食品加工機械(破砕機、切断機、混合機、製麺機)
  6. コンベア
  7. 自動車整備用リフト
  8. 工作機械(旋盤、ドリル、平削・形削機、ミーリング)
  9. 木材加工機(丸鋸、鉋、ルータ機、帯鋸、面取り機)
  10. 印刷機

 

防護装置(8品目)

  1. アセチレンまたは混合ガスの溶接装置に使われる安全装置
  2. 交流アーク溶接機の自動感電防止装置
  3. ローラ用緊急停止装置
  4. 研削盤用カバー
  5. 木材用丸鋸盤の安全装置およびカバー
  6. 手動供給される動力削り盤のナイフガード
  7. 産業ロボット用安全マット
  8. 転倒・落下・倒壊などを防止する一時的防護装置・器具(強制認証品:より危険度の高い用途を除く)

保護具(3品目)

  1. 安全帽
  2. 保護ゴーグル
  3. 保護面

韓国の義務認証は、基本的にKOSHAが直接認証・登録窓口となります。「自律安全確認申告」について日本には認証代行機関はありませんが、テュフ ラインランド ジャパンでは任意の認証制度(Sマーク)において審査代行・申請を行ってきた経緯から、制度についての情報提供や、各機器の安全要求項目について一部翻訳版の提供・技術サポート・試験実施・申告手続き代行などを行っています。申請する際の必要書類としてKOSHA指定の申請書があります。詳細はテュフ ラインランド ジャパンまでお問い合わせください。

2. KCマークについて

産業・科学機器に関して、韓国ではもう一つの規制、情報通信機器認証規則に基づくKCマーク(以下、KC(RRA))制度も存在します。旧KCCあるいはMICマークで馴染みのある方もいらっしゃると思いますが、こちらも2012年に発行された電波研究所(RRA)告示第2012-9号の改訂により、「適合登録カテゴリー」の範囲が拡大されています。一般の産業および科学機器は、「自己試験適合登録対象機器」に該当となり、こちらはEMCに関する適合性を自己で評価し、RRAへ登録する制度です。対象範囲の機器は以下の通りです(拡大範囲は太字)

  1. 測定・検査目的で使用される機器(オシロスコープ、ポータブル自動車診断器など)
  2. 産業・科学用で使用される機器(製品の製造や生産工場の機器)
    A. 産業用コンピュータ
    B. 産業用コンピュータで制御される産業用プラント設備
    C. その他、産業・科学用で使用される機器
  3. 特定用途に限定した場所で使用される機器(デジタル式運行記録計など)
  4. ネットワークに影響の少ない機器
  5. 電気鉄道用機器類
  6. 高電圧設備及び付属機器類
  7. その他、上記1-6および適合登録機器;韓国指定ラボにてEMC試験が必要な機器に準じる機器

KC(RRA)自体は2011年7月から施行されていますので、既に対応済みの方が多いかと思いますが、今後韓国へ産業・科学機器を輸出される場合は、上記KCs「自律安全確認申告制度」と併せて、ご注意ください。テュフ ラインランド ジャパンでは、EMC試験やKC(RRA)のための評価および申請代行を行っています。

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更新日:7/6/2023

Topics: 国際規制情報, 製品認証, KCマーク