欧州に無線機器(無線モジュール含む)を輸出するには、製品が無線機器指令(RE Directive 2014/53/EU: Radio Equipment Directive、以下RE指令)に適合している必要があります。RE指令はスマートシティやIoTといった社会の要求に対して発行されたものです。
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1. これまでの経緯、RE指令の基本情報
RE指令は、2014年5月22日にオフィシャルジャーナルで公開されました。これまでは、無線・通信端末機器指令(R&TTE Directive 1995/5/EC:Radio and Telecommunications Terminal Equipment Directive、以下R&TTE指令)に適合した無線製品を、欧州の市場に投入することも可能でした。しかし、2017年6月13日をもって、R&TTE指令は失効し、RE指令に置き換わります。今後は、R&TTE指令、EMC指令(EMC Directive 2014/30/EU)や低電圧指令(Low Voltage Directive 2014/35/EU)に適合している無線製品であっても、RE指令に適合する必要があります。
※RE指令は無線機器のみを対象としています。通常の通信端末機器は、R&TTE指令からEMC指令および低電圧指令に移行します。
2. 整合規格、およびETSIウェブサイト
2017年5月時点で、RE指令のオフィシャルジャーナルには、整合規格が記載されていませんが、掲載が予定されている重要な整合規格は下記のとおりです。
ETSI EN 301 893 V2.1.0
ETSI EN 300 440 V2.1.1
また、オフィシャルジャーナルに掲載予定の整合規格は、欧州電気通信標準化機構 (ETSI:European Telecommunications Standards Institute)のウェブサイトで調べることが可能です。
欧州電気通信標準化機構ウェブサイト
http://www.etsi.org/standards
オフィシャルジャーナルに掲載予定の整合規格の検索方法
ページトップ上部中央の“Search”欄に整合規格を入力し、“Standards”を選択し検索します。該当の整合規格が表示されますので、“Details in work programme”を選択し、“ Current Status Draft”項目を選択すると、現在までの経過と今後の予定を見ることができます。※今後の予定が記載されていないものもあります。
テュフ ラインランド ジャパンは、公認機関(ノーティファイド・ボディ)として、RE指令適合性検査を行っています。お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com)