車載レーダーやWiGigなどで利用されるミリ波帯無線設備、
第5世代移動通信システム(5G)無線設備向けの新サービス
車載用ミリ波レーダーや5Gモバイル端末など、ミリ波帯製品の市場拡大
近年、自動車の安全運転に対する意識の高まりや、自動走行の実現に向けて、先進運転支援システムの普及や開発が活発になっています。
先進運転支援システムの中で、先進緊急ブレーキ(AEBS)、車間距離制御装置(ACC)、後側方障害物警報、歩行者認識などにミリ波帯レーダーが使用されています。
また、情報家電機器やモバイル端末などで大容量コンテンツの高速転送可能なシステムとして、ミリ波帯の無線を使用するIEEE802.11ad / WiGigなどの国際標準規格に準拠した開発が進められています。
さらに、低遅延、大容量通信を可能とする第5世代移動通信システムは2019年の商用化を目指して市場導入が進められています。それに伴い5G基地局・端末機器の試験のニーズが高まっています。
OTA試験サービス
従来、ミリ波帯(およそ30GHz以上)の無線機器の特性試験は、無線機器に接続されているアンテナを外し、代わりに導波管を接続して測定していました。しかし、無線機器の小型化に伴い、無線部のIC化やアンテナの小型化が進み、現在は無線部とアンテナが一体となった製品が主流です。そのため、導波管を接続し試験をすることは困難になっています。
また、第5世代移動通信システムの機器は、28GHz帯での放射測定(OTA)を行うことが必須となっており、大型の電波暗室を使用した高度な試験が要求されています。
テュフ ラインランド ジャパンは、無線部とアンテナが一体となった無線設備を放射で測定できるミリ波帯専用電波暗室で、ノイズの少ないミリ波帯のアンプ、広帯域の占有帯域幅を測定できるIF周波数の高いミキサなどの測定器を用いてOTA試験サービスを提供します。現時点でミリ波専用の電波暗室で測定サービスを提供している第三者認証機関は、テュフ ラインランド ジャパンのみです。
OTA試験サービスの特長
- 数GHzの広帯域な占有周波数帯域幅の測定が可能に
- 日本電波法認証、FCC、REDなどの各国認証取得をサ ポート
- 専用電波暗室により、5Gの放射測定(OTA)・ビームフォーミング試験が可能
- RCS試験、アンテナ放射パターン測定も可能
- 大型のミリ波アンテナも遠方界で測定可能
ミリ波・5G測定対象の製品カテゴリー
- WiGig(60GHz帯小電力データ通信システム)
- 車載ミリ波レーダー(60GHz / 76GHz / 79GHz)
- 移動体検知センサー(24GHz)
- 第5世代移動通信機器(28GHz)
- ミリ波帯の微弱無線機器
ミリ波帯専用電波暗室
試験項目
- 空中線電力
- 周波数の許容偏差
- 占有周波数帯域幅
- スプリアス発射または不要発射の強度(220GHzまで)
- 振動・温湿度試験
- アンテナ放射パターン
- ビームフォーミング試験
- RCS試験
車載レーダーやWiGigなどで利用されるミリ波帯無線設備、および第5世代移動通信システム(5G)無線設備向けのOTA試験などについてご質問がございましたら、ぜひお問合せください。
関連サービス :日本向け端末機器・無線設備の認証
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