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HEMSの通信方式
スマートメーターTFではスマートメーターと主にHEMSコントローラの間のBルートと呼ばれる標準通信を、HEMSタスクフォースでは、HEMSコントローラと宅内の創エネ、蓄エネ、省エネ機器との間の標準通信を検討し、その結果両者ともECHONET Liteを推奨しました。
その後、HEMSに繋がる重点機器(スマートメータ、太陽光発電、蓄電池、燃料電池、EV/PHV、エアコン、照明機器、給湯器)が選定され、重点機器のECHONET Liteの下位層(伝送メディア)の特定作業が一般社団法人情報通信技術委員会(TTC)で行われました。
経済産業省資料より英訳
その結果、2.4GHz帯のWi-Fi、Bluetooth、920MHz帯のWi-SUN、ZigBeeや高速・低速PLC、Ethernetが推奨されました。スマートメーターついては、電力各社で検討がされた結果、全電力共通で、主方式にWi-SUN、補完方式としてG3-PLCが選択されました。スマートメーターの全世帯設置計画は、2024年となっています。
一方でスマートメータ以外の重点機器の伝送メディアの選定は、メーカーやHEMSにつながるサービスを提供したいベンダー各社の戦略がそれぞれあるため、業界標準技術を絞るのに時間を要しています。
ECHONET Lite / AIF
ECHONET Liteは一般社団法人エコーネットコンソーシアムによって制定されたスマートハウス用の通信プロトコルです。経済産業省より日本国内でのHEMS標準プロトコルとしての認定を受け、その後ISO/IECの国際標準化が行われました。
ECHONET Liteは100種類以上の家電に対応した規格を有しており、各機器に対するきめ細やかな制御・情報収集を行うことが可能です。また、ECHONET LiteはEthernet、WiFiなど多くの下位通信規格に対応しており、既存のホームネットワークをそのまま利用することもできます。ECHONET Liteは単純で軽量な通信規格であり、規格書は一般に公開されています。
ECHONET LiteはスマートメーターとHEMS機器との間の通信プロトコルとして経済産業省より認定されています。そのため、今後日本の全世帯に配置されるスマートメーターは、全てECHONET Liteに対応することとなります。
2016年4月よりHEMS重点8機器(前出)に対して、相互接続性の向上を目指して新しい認証制度「AIF(Application Interface)認証」が開始され、今後のスマートハウス推進に貢献するものと期待されています。
-続く-
Japan Industry News 2016年5月掲載記事の日本語訳です。
スマートハウス - 創エネ・蓄エネ・省エネを支える日本の技術と規格(1)
スマートハウス - 創エネ・蓄エネ・省エネを支える日本の技術と規格(2)