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家庭部門の省エネ 、スマートハウスの導入
2015年7月には、2030年に向けて経済産業省により「エネルギーミックス」が策定されており、家庭部門における省エネやエネルギーマネジメントが大きく期待されています。
家庭部門でのエネルギー消費に貢献している技術としてスマートハウスが上げられます。スマートハウスは、IT(情報技術)を使って家庭内のエネルギー消費が最適に制御された住宅のことです。 具体的には、太陽光発電システムや蓄電池などのエネルギー機器、家電や照明器具、住宅機器などをコントロールし、エネルギーマネジメントを行うことで、CO2排出の削減を実現する省エネ住宅のことを指します。
スマートハウス施策
経済産業省はスマートハウス推進のためさまざまな施策を打ち出しています。代表的なものとして、HEMS推進のための「エネルギー管理システム導入促進事業費補助金*」や「定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業」「民生用燃料電池導入支援補助金」などの制度があります。
*民生部門の節電・ピークカット等を推進するため、家庭内のエネルギー消費量の見える化や家電等の制御といった機能を有し、公知な標準インタフェースを搭載したHEMS(家庭のエネルギー管理システム)の導入を補助するもの。HEMSはHome Energy Management Systemの略。
HEMS関連市場の動向
電気やガスなど、エネルギーの使用量を「見える化」し、家電機器のエネルギー消費をコントロールすべく「自動制御」する管理システムがHEMSであり、スマートハウスの大事な要素となっています。HEMSにつながれる機器にはスマートメーター、エアコン、給湯器、照明器具などがあります。
HEMSに関しては、家電等を扱う主要メーカーやハウスメーカーなどによって、以前から取組みがなされてきました。しかし、それはあくまでもベンダー独自仕様によるものであり、他メーカー同士が接続できるものでなく、大きな普及に至っていないのが現実でした。
そんな中、2011年3月の東日本大震災を機に、スマートグリッド・スマートハウス関連の検討が国の取組みとして加速され、2012年2月に経済産業省の「スマートハウス標準化検討会」でホームネットワークの標準インタフェースが決まりました。同検討会では標準化インタフェースを検討する下部組織として、一つはスマートメータータスクフォース、もう一つはHEMSタスクフォースが立ち上がりました。
-続く-
Japan Industry News 2016年5月掲載記事の日本語訳です。
スマートハウス - 創エネ・蓄エネ・省エネを支える日本の技術と規格(1)