ISO 50001は、2011年に初版、2018年に改正発行されたエネルギーマネジメントシステム規格です。エネルギー使用に関する方針の確立、目的・目標の設定、計画の立案、手順を決定し、体系的な管理を実施することが要求されています。エネルギーの体系的な運用管理に、ISO 50001をご活用ください。
☆☆☆オンラインセミナー開催☆☆☆
ISO 50001とは? ~ISO 50001の概要、導入効果、ISO 14001との関係~ (2022年7月5日)詳細はこちら
1. ISO 50001とは
エネルギーマネジメントシステム(Energy Management System、EnMS)として2011年に初版、2018年に改正発行された国際標準です。JIS(日本工業規格)化もされ JIS Q 50001として2011年に初版、2019年に改正発行されています。国際的に大変注目されている規格であり、経済産業省エネルギー庁の政策関連情報の1つに織り込まれています。
2.ISO 50001の特徴
事業者のシステム(しくみ)、およびエネルギーの管理・改善にフォーカスしており、エネルギー使用に関する方針の確立、目的・目標の設定、計画の立案、手順を決定し、体系的な管理を実施することが要求されています。活用手法の1つに、他のマネジメントシステム規格同様Plan-Do-Check-Actアプローチがあります(図1)。またこのシステムの一部に、エネルギー使用の状況と量のデータを基に分析を行う、エネルギーレビューといわれるプロセスが要求されています(図2)。
図1:EnMSのPDCAサイクル
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁ウェブサイト)
図2:エネルギーレビュープロセス
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁ウェブサイト)
他のマネジメントシステム規格との親和性、互換性が高く、経営システムの中に組み込むことが求められます。その一例として、ISO 14001に基づくシステムが既にあれば、以下を加えることで、より体系的な運用と効果が期待できます。
[全体のシステムには]
- 施設、設備、システムおよびエネルギー使用プロセスの新設、改造および改修の設計システム(しくみ)
- エネルギー使用製品、設備およびサービスの調達システム(しくみ)
[環境評価の中には]
- エネルギーレビューの実施
- エネルギーパフォーマンス指標の設定
- エネルギーベースラインの設定
以上のように ISO 50001は、エネルギーに特化したパフォーマンス改善(システムを運用した成果)を見えるようにして、支援するための様々な要求や仕組みを提供しています。
3.導入のメリット
ビジネスチャンスが広がります。
- 取引条件(特に、資源エネルギー庁の委託事業、中国・ブラジル・米国・EU諸国)、入札条件の優位性確保
- 企業イメージ向上
- よりレベルの高い省エネの実現(コストダウン、効率向上)、環境負荷の低減(地球温暖化対策、化石燃料の枯渇、エネルギーセキュリティーなど)
4.認証のメリット
自己宣言も可能な規格ですが、第三者認証を取得することで、確実なエネルギー管理を実施していることへの客観性がより高まります。
テュフ ラインランド ジャパンの認証サービス
審査~登録までの流れ
(1)申請、(2)文書審査、(3)第1段階審査、(4)第2段階審査、(5)審査結果のレビュー、(6)判定、(7)認証登録、(8)維持(サーベイランス審査)更新(再認証審査)
経済産業省 資源エネルギー庁 ウェブサイト
ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム)
<参考リンク – テュフ ラインランド ジャパン ウェブサイト>
エネルギーマネジメントシステムのISO 50001認証取得
お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com)
更新日 : 5/31/2022