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シニアFSE「機能安全管理者」資格取得者インタビュー

Posted by TUV Rheinland Japan on 2023/04/20 17:11:34
TUV Rheinland Japan

ISO 26262推進に不可欠な「安全管理者」として

自動車業界において機能安全が定着してきました。多くの企業が機能安全対応の取り組みをしており、ISO 26262の規格に精通した人材を育成し、確保していると思います。機能安全面で信頼ある製品開発、そして安全性を実現させるために欠かせないのは、安全管理者です。この重要な担当要員の能力を裏付ける一つとして、機能安全管理者の資格取得があります。

このたび、資格を取得された三菱ふそうトラック・バス株式会社の大久保様へインタビューを行い、テュフ ラインランドが提供する「機能安全管理者 (FS Manager) 資格認定コース - ISO 26262」トレーニングを受講し、何を得られたか、受講後の活動などをお伺いしました。



ーーー 大久保様の業務についてお聞かせください。

機能安全の社内コンサル的役割を担っています。機能安全マネージャーとして、機能安全エンジニアのとりまとめ をし、技術およびプロセス等の相談にのるなど、テクニカルアドバイザー的存在でもあります。
機能安全の知識をベースに、システムエンジニアリングをどう進めるかや、プロセス改善への取り組みについてアドバイスをしています。

 

ーーー 上位講座である本トレーニングは、機能安全エンジニア(FSE)の資格を取得していることが前提です。FSE資格を取得後、管理者の資格を取得しようと思った理由は何ですか。

会社がまず機能安全を導入しようとしたとき、ISO 26262の規格要求に対応できたとしても、技術的な側面だけの取り組みになり、上手く機能しないと思いました。規格の要求にあるように、体系化された中で開発、設計、管理、分析などが行われていることを、論理的に説明できないことには、会社の中そしてチーム一人ひとりに機能安全という概念が浸透せず、取り組みを生かしきれないのではと感じました。

Part 2に「セーフティーカルチャー=安全文化」があり、組織・会社レベルで取り組まないといけないとされています。組織という大きな括りで機能安全を運用するには、安全に対する姿勢という観点で、経営層の理解とコミットメントが重要要素です。機能安全担当として、経営層を説得できるだけの知識を備えていることは意味があることだと思い、資格取得に臨みました。

現在は、技術的な部分でコンプライアンスを見る担当をしており、安全管理(Safety Management)を理解しておかないと、コンプライアンスの証明や、指摘などができません。そして、安全管理者の資格を持っていれば、「この人に言われればしかたない」、「この人が言うなら間違いない」と、説得力があります。品質保証やテクニカルコンプライアンスでは、このような資格を持つ人員が会社に存在すること、そして資格を背景とした確かな知識と経験が、会社にとってもメリットです。

 

ーーー テュフ ラインランドのコースを選ばれた理由は何ですか。

受講検討にあたり、いろいろと調べてみました。テュフ ラインランド以外のコースなども見てみましたが、知名度のある認証機関が提供しているトレーニングコースがよいと思いました。テュフ ラインランドは知名度があり、特にコースの紹介がとてもわかりやすかったのが決め手です。

 

ーーー 受講して、率直な感想をお聞かせください。どのような印象でしたか。

とても理解しやすい内容でした。受講中は天気が良く、わかりやすい講師の説明で、とても充実感がありました。強いて言えば、安全文化の部分で役員クラスをどう説得するか、そういった体験談を話していただけると、なおよかったかなと思います。自分なりに、どのように動けば説得できるかを想像しながら受講していました。


トラック・バスが規格に含まれて以降の受講でしたので、資格取得には良いタイミングでした。

 

ーーー 今後の業務でどのように役立ちますか。

現在は同部署に機能安全管理者がいます。今後は機能安全管理者を育成しないといけない立場なので、トレーナーとして活動していきたいです。

 

ーーー 今後受講される方、受講を検討されている方へ一言お願いします。

機能安全対応をVモデルに沿って考えていると思いますが、このVをよく理解し、機能安全がいかに車の安全を高めるのに役に立つかを見据え、積極的に理解を深め、覚えてほしいと思います。部分的に覚えるのではなく、一気にやるべきだと個人的には思います。規格対応範囲は量が多く、裾野が広いので、役割分担を決めてしまうと全体像が見えなくなってしまいます。例えば、サプライヤー目線で見てみるなど、他の立場のことも念頭におき、一通りVモデルに沿ってすべてのパートを理解することが大事です。
車全体の安全を考え、自分の担当以外の部分についても横目で見つつ、ライフサイクル全体を考慮して取り組むと視野が広がります。

 

インタビューを終えて(弊社 モビリティ事業部 営業 柏木)

この度はお忙しいところ、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
ISO 26262要件へ適合した運用をされるうえで、適合状態を目指すだけではなく、規格の理念を念頭に、それをいかに活用するのかについて先取をされていることが深く印象的でした。


テュフ ラインランドのシニアFSE 機能安全管理者コース、FSEコースは、経験豊富な認証検査員による丁寧な講義、世界レベルの資格を取得できるなどが特徴で、日本では2006年から毎年実施しています。ご興味がございましたら、ぜひお問い合わせください。

機能安全管理者<シニアFSE(機能安全エンジニア)>資格認定トレーニングコース - ISO 26262【オンライン】

2023年 6月23日(金)10:00~16:30(オンライン)、6月26日(月)10:00~12:00(オンサイト)

試験*(オンサイト):2023年6月26日 (月) 15:00~17:00
お申し込み締め切り:2023年6月8日(木)

 

自動車のサイバーセキュリティ認証にかかわる支援サービス (ウェブサイト)

サービスのご案内フライヤー(CSMS/SUMS認証およびCS/SU (OTA)車両型式認証にかかわる支援、UN-R155/R156とISO/SAE 21434に対応)

 

自動車関連サービスおよびトレーニングに関するお問い合わせ:
テュフ ラインランド ジャパン株式会社
モビリティ事業部 営業 柏木 貴志 TEL:045-470-3469
モビリティ事業部 車両安全、自律運転とコネクテッドカー 代表アドレス: fsmobility@tuv.com

その他のお問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com

更新日 : 4/20/2023

Topics: 電気自動車, EV, tuv.communication, iso26262, 自動車