テュフ ラインランド ジャパンは、7月11日より、「車載用カメラモニターシステム*1試験・認証サービス」を開始しました。これは、2016年6月18日に発効した国連規則UN-R46の04シリーズの改正に対応するものです。この度のUN-R46の04シリーズの改正に基づく、第三者認証機関による車載用カメラモニターシステムの試験・認証サービスは、国内初となります。
*1カメラモニターシステム(CMS):ミラーの代替となるカメラを使ったモニターシステムのことUN-R46の改正について
今回の改正で最も大きな変更点として、下図のように自動車に装備されている後方部の視野を確認するドアミラーと室内のバックミラーの部分をカメラモニターシステムに完全に置き換えることができるようになり、完全ミラーレス車の製造が可能となります。国内でも今後、従来のミラーの代わりに、UN-R46の改定で定義されているカメラモニターシステムを装備することができるようになります。
国内初、「車載用カメラモニターシステム試験・認証サービス」
カメラモニターシステムは、光工学、、電子工学、機械工学、人間工学などさまざまな分野の技術が絡んでいます。今回改正されたUN-R46では、多くの要求事項があり、安全性をもとめています。テュフ ラインランド ジャパンは、これまでにも医療機器のカメラモニターの試験を行ってきた経験があり、カメラモニターシステムの要求事項に必要な全ての試験を実施することができます。新サービスでは人間の視覚機能を代替する機能や、表示スピードに関する試験など、約20項目におよぶ試験を行います(従来から要求されているミラーへのハンマー試験等を除く)。ワンストップで行いますので、迅速に貴社の製品がUN-R46に適合しているかの試験・認証が可能です。
カメラモニターシステムは電子機器のため、電磁波やソフトウェアのバグなどによって表示が消えたり、見えづらくなる懸念がありますが、各種部品のEMC試験*2や、ISO 26262*3のコンサルティング経験を生かして、これらの懸念事項に対する技術評価もあわせて提供します。ぜひ、安全で信用のある車載用カメラモニターシステム評価に、本サービスをご活用ください。
*2 EMC試験:電磁波により他の電子・電気機器の動作阻害や人体への影響を生じさせないことを確認する
*3 ISO 26262:自動車分野の機能安全に関する国際規格
車載用カメラモニターシステムの試験・認証サービスの試験項目
UN-R46の改正で要求される試験には、次のものが含まれます。
- 鮮明度、被写界深度の試験:
人間の視力に相当する機能の試験。人間の目がピントを調整するように、CMSが問題なく調整できるかを確認
- 輝度およびコントラストの変換試験:
人間の目が明るさとコントラストを調整するように、CMSが問題なく調整できるかを確認
- 点光源の試験:
暗闇の中で、250m離れた自動車の2つのビームヘッドランプをモニター上で見分けられるかを確認
- 時間挙動の試験:
電源がオンになってから、モニターに表示されるまでの時間や、高速で走行していても、従来のミラーと同じように見ることができるかを確認
車載用カメラモニターシステムの試験・認証について、ぜひお問い合わせください。
【サービスに関するお問い合わせ先】
テュフ ラインランド ジャパン株式会社 窪 大嘉(くぼ ひろよし) Email: hiroyoshi.kubo@tuv.com
【関連情報】プレスリリース(2016年6月20日発表)
テュフ ラインランド ジャパン、国内初、「車載用カメラモニターシステム試験・認証サービス」を発表7月11日より提供開始