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有害化学物質の使用制限に対応するには

Posted by TUV Rheinland Japan on 2020/05/26 9:07:55
TUV Rheinland Japan

制限化学物質リストRSL/製造時使用制限物質リストMRSL

化学物質管理に携わる企業にとって、環境やサステナビリティに配慮した規制への対応は複雑で非常に困難なことです。アパレルや繊維・化学、小売業界では、有害化学物質の制限を目的とした「制限化学物質リスト(RSL)」を活用し、原料の見直しをするなどの対応を進めていますが、日々更新される使用禁止・規制化学物質についての情報収集や情報管理は大きな課題となっています。

制限化学物質リスト(RSL)は、消費者製品に含まれる特定の化学品や物質を制限、または禁止する規制や法律に関連する情報を管理するためのもので、企業は関連団体が作成するリストに遵守したり独自に作成します。

多くの海外のブランドや業界では、RSLを利用した物質管理に関連する取り組みを進めていますが、国内においてはまだ取り組みが十分に広まっていません。制限化学物質リストの採用をすることは、まず第一ステップとして重要です。

 

環境保護やサステナブルな企業を目指す活動として、RSLの活用(このような化学物質の制限に対する取り組み)は重要ですが、労働環境の向上・改善を考慮した製造プロセスでの管理を効率的に進める対策を取ることも第二のステップとして大切な要素です。

そこで製造プロセスや仕組み全体のサプライチェーン総括的に管理する「製造時使用制限物質リスト(MRSL)」*1を導入することにより、使用禁止および制限物質情報をサプライヤと共有し、透明性を確保することで一貫した管理が可能になります。MRSLは、大手アパレルブランドメーカー等で構成する有害化学物質排出ゼログループZDHCが作成している化学物質リストで、衣料品、皮革、履物の繊維や部品を製造する工程で、意図的な使用が禁止されている化学物質をまとめたものです。製造工程では数百の化学物質を使用する場合があり、例えば、衣服の製造工程で使用された化学物質が最終消費者に届くまでに洗い流されたとしても、生産国の労働者の健康と環境に影響を与える可能性があります。

MRSLの活用は、有害な化学物質の使用を撤廃することを目指しつつ、サプライチェーンにある製造者の安全な労働環境を守ることを可能にし、消費者に安全で安心できる品質の製品を提供することに繋がります。 

ZDHCMRSLの概要、メリット、構築などについて、さらに詳しく知りたい方はこちらのホワイトペーパーをダウンロードして確認いただけます。

ZDHC blog_2020-1

 

このような団体による取り組みは他にもあります。

  • Greenpeaceの「DETOXキャンペーン」
  • 米国アパレル履物協会 (AAFA - American Apparel & Footwear Association)の「化学物質管理」
  • サステナブル・アパレル連合(SAC - Sustainable Apparel Coalition)の「Higgインデックス」
  • アウトドア業界団体(OIA - Outdoor Industry Association)の「化学物質管理モジュール」
  • 有害化学物質排出ゼロ(ZDHC - Zero Discharge of Hazardous Chemicals)グループ「排出ゼロへのロードマップ」など

 

多くの企業は、製品を適切に製造し、品質と安全性の確保に取り組んでいることを証明するため、積極的に取り組みをしています。このような活動は、第三者による証明や第三者が発行する認証マークなどで、広く消費者に認知されます

テュフ ラインランドは、ZDHCより認定機関として登録されており、試験や現地監査、安全性評価を実施し企業をサポートします。


MRSL2.0 レベル3適合性認証プログラム、認証取得について
テュフ ラインランドは、ZDHC MRSL 2.0レベル3を評価する認定機関として認定されています。ZDHC MRSLレベル3適合性認証プログラムは、安全基準に基づく試験を通じてサプライチェーンの全行程で賠償責任リスクを削減し、テキスタイル、アパレル、フットウェア業界をサポートすることを目的としています。ZDHC MRSL レベル3の認証取得について、またテュフ ラインランド のサポートについてはこちらをご覧ください。*ZDHC MRSL 2.0レベル3認定機関に

テュフ ラインランドは、有害化学物質の適合性評価試験サービスを提供しています。詳しくはお問い合わせください。

 

【参照】

(*1) MRSLManufacturing Restricted Substances ListMRSLは、衣料品、皮革、履物の繊維や部品を製造する工程で意図的使用の禁止をもとめている化学物資のリスト。(mrsl.roadmaptozero.com

(*2) WORLD RESOURCES INSTITUTE

<https://www.wri.org/blog/2019/01/numbers-economic-social-and-environmental-impacts-fast-fashion> (accessed on March 25, 2020)

UNITED NATIONS ECONOMIC COMMISSION FOR EUROPE (UENCE)

<https://www.unece.org/fileadmin/DAM/RCM_Website/RFSD_2018_Side_event_sustainable_fashion.pdf> (accessed on March 25, 2020)

 

お問い合わせ:カスタマーサービス(TEL: 045-470-1850 E-Mail: info@jpn.tuv.com

更新日 : 4/5/2021

Topics: apparel, tuv.communication, ZDHC, 化学物質, 有害物質規制, textile