電気自動車の市場は、低排出ガス車の需要の高まりやゼロエミッション車の普及により拡大しています。それに伴い自動車用急速充電ステーションの数もかつてのガソリンスタンドのように増加しています。
当たり前のことですが、急速充電ステーションで充電がしっかりできなければ、電気自動車ユーザーにとって非常に困る事態になります。電気自動車と急速充電器の互換性に問題はないと思われている方が多いかと思いますが、実はそうでもないことをご存じでしょうか。
※画像の急速充電器はイメージです。
日本では、CHAdeMO規格に適応した急速充電器が普及しています。そして電気自動車はCHAdeMO規格に対応するように開発されています。しかし、CHAdeMO規格用に開発した電気自動車が、急速充電ステーションで充電するとうまく充電できないことがあります。例えば、充電エラーやそもそも充電ができないという事例が増加しているのです。どういうことなのでしょうか。
電気自動車の開発現場に設置されている充電器やCAHdeMO Simulatorでうまく充電できたとしても、実際に市場に設置されているさまざまな種類の充電器でも同じようにうまく充電できるわけではないようです。原因としては、インフラ側の設置条件や環境などが考えられます。
では、電気自動車メーカーが、市販後に充電できないという事態を避けるために、どのような方法があるのでしょうか。現在、CHAdeMO充電器は約300モデルが登録されており、市場において全ての充電器での互換性を確認するのは、なかなか困難な状況です。
そこで、テュフ ラインランド ジャパンは、日本の市場導入を検討しているOEMメーカー向けに、充電互換性確認サービスを行っています。
充電互換性確認サービスでは、実際に市場に設置されているACやCHAdeMO充電スタンドと電気自動車を実際に接続して確認をします。ACやCHAdeMOアナライザを使用することで互換性不具合を検証し、分析を行います。確認試験は、お客様が指定する場所で実施するのが基本ですが、お客様のご要望に応じて試験場所を提案することも可能です。(例えば、市場シェアの上位〇位までの充電器を評価して欲しい、など)
充電器との互換性の確認をしっかり行っていただき、安心して電気自動車を市場導入されることをおすすめします。
事例:某OEMメーカー
対象:CHAdeMO充電スタンド
実際に試験を行い、検証レポート作成いたしました。
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CHAdeMO規格とは
CHAdeMOとは、電気自動車用のDC充電規格の一つで、日本がリードした急速充電器の標準規格です。規格は、CHAdeMO協議会で、策定されています。規格は、いろいろな機能拡張を行っていますが、高出力化、双方向給電などに対応しています。CHAdeMO規格の充電器は6kWから150kWの出力で充電するため、車両によって10分~30分程度でおよそ8割を充電が完了します。
お問い合わせ:カスタマーサービス(E-Mail: info@jpn.tuv.com )
更新日 : 10/28/2021