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日本の食の安全化 ― 食品衛生法改正に期待

Posted by TUV Rheinland Japan on 2018/10/22 13:33:47
TUV Rheinland Japan

食品衛生法改正

BSE問題や中国産冷凍食品に基準値を超える残留農薬が見つかるなど、食品の安全性へ不安が高まったことは、みなさんも記憶にあると思います。国民の健康保護の観点から、国はこのような問題をはじめ、食の安全に対する規制改正や体制の強化を行い、2018613日、実に2003年以降15年ぶりに食品衛生法が改正されました。

改正の背景には、中食・外食需要の増加など、日本の食環境の大きな変化と、絶えない食中毒の問題や食品による健康被害があります。また、2年後にはオリンピック・パラリンピックが開催されることで海外から多くの人が来日するため、食に関する国際標準との整合性や食品の衛生管理が重要になり、食に関する安全確保は喫緊の課題になっています。

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一般消費者としては、改正により食品の安全がより確保され、安心が担保されるので非常にポジティブなことです。一方、食品関連企業にとっては、対応すべきことが増える可能性があります。大企業だけでなく、中小企業や個人経営においてもHACCPに沿った衛生管理の実施が求められるようになります。今回の大改正では、食品用器具・容器包装の衛生規制に関する国際標準との整合化、健康食品の規制強化、リコール情報の報告制度創設などあらゆる項目を改正のポイントとし、日本の食の安全向上が大いに期待されます。

 

改正の概要

  1. 広域的な食中毒事案への対策強化

  2. HACCPに沿った衛生管理の制度化

  3. 特別の注意を必要とする成分等を含む食品による健康被害情報の収集

  4. 国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備

  5. 営業許可制度の見直し、営業届出制度の創設

  6. 食品リコール情報の報告制度の創設

  7. その他(輸入・輸出関係)

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4つ目の「国政整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備」とは、食品用器具・容器包装について、安全性を評価した物質のみ使用可能とするポジティブリスト制度の導入等を行うことです。ポジティブリスト制度とは、使用を原則禁止したうえで、使用を認める物質をリスト化する制度で、アメリカをはじめ欧州、中国、インドなど多くの国が採用しています。一方、日本が採用しているのはネガティブリスト制度。これは、使用を原則認めたうえで、使用を制限する物質をリスト化するもの。主に、カナダ、ロシア、韓国が採用しています。採用する制度が違うことにより、例えばアメリカで認められていない物質が使われている器具が、日本では使用を認められるということもあります。ネガティブリスト制度をとる日本でも、40年ほど前は食品衛生を目的とした協議会で作られた国内の団体が自主基準を定め、ポジティブリストを作成し実施していました。しかし、海外生産品や輸入材料を使用する容器包装などが増加、また、業界団体の会員でない企業や製品が基準に対応できないという問題点がありました。長年の課題であった食品用器具及び容器包装の製造等における安全性確保について、今回の改正でポジティブリスト制度による安全性の向上が大いに期待されます。

 

器具・容器包装や関連企業にとっては、規格基準へ適合するため、対象規格に対する試験の実施や安全性評価を行うなど、対応が必要となります。

テュフ ラインランドでは、今回の改正に伴いセミナーを開催しますので、是非ご参加ください。

◆◆◆ 11月21日(水) 13:30-16:00 東京 ◆◆◆

国内外の食品包装材規制の最新動向と企業の対応 ~日本の樹脂PL制度化、何がどう変わるのか?~

https://www.tuv.com/jp/japan/about_us_jp/event_info/eventdetails_jp_406848.html

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参考資料

経済産業省:容器包装に関する食品衛生法に改定に伴う情報

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/kigu/index.html

https://www.mhlw.go.jp/content/11131500/000345948.pdf

 

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Topics: 食品衛生法